姉が孕んだ 種は恐らく父のもので 母の消えた日に堕胎した
夜明けの晩
鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ 朦朧 錯落 回環 揺曳 狂悖 溷濁
四肢に施す枷と目隠し 畳の目数えては
「垂れ流す蜜は是こそ、愚の骨頂」
玩弄の籠 いつ出やる 薫る菊は蕾の花を開く 孕み喰らい また孕む 臥した肌を這う指先は溶け爛れた
ゆらぁ ゆらり ゆぅらら
糜爛の百合 が 白を剥き自慰に塗れ 糜爛の人 は 赤を剥き捻れて縊死
爛れた月
四肢に施す枷と目隠し 天井の染み数え
「熟れ腐る舌鼓はまるで柘榴の歯触り」
歪な影絵に歪む聲は飲み込まれ
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