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- 黒髪 -



私と母を　霞む月夜が暗く冷たく照らします
「あの人は　もう　帰って来ない」信じる強さはなくて

寄り添ったあの日々はもう　二度と戻らない
想い出されるのは　良いことばかり

逢いたい　逢いたい
私を　母を愛してくれていた父に
別の女性（ひと）がいるなんて　そんなの全部嘘なんでしょ?

泣いてる　泣いてる
気付かれないように小さくなった母を見て
涙が止まらない　止まらない　泣き続けることしかもうできない・・・

何時の間にか　一つ屋根の下で　愛は音もなく壊れていた
去り行く父の　後ろ姿すら見ることもなく　消えていた

『あなたには　後悔や迷いは　少しもなかったの?
あの幸せな日々に　いったい何が足りなかったというの?
もう　私達のことは忘れてしまったの?』

別の理由があるのなら隠さずに全て
あなたの口から聞かせて欲しい

どうして　どうして
私には何も言わずに　ここから消えてしまったの?
どうか　お願いもう少し
あなたの子供でいさせてよ

逢いたい　逢いたい
私を　母を愛してくれていた父に
別の女性がいるなんて　そんなの全部嘘なんでしょ?

泣いてる　泣いてる
気付かれないように小さくなった母を見て
涙が止まらない　止まらない　泣き続けることしかもうできない・・・

『どんなに想い悩んでもみても　あなたにこの想いが伝わることはないよ
どうか　帰って来て
私達二人のもとに帰って来て』

あなたにまた　愛して欲しい・・・

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